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新宮林業街道日記~熊野材といかだ下り~
みなさまはじめまして。今回は和歌山県新宮市の林業についてお話したいと思います。
和歌山県は、その面積の3/4以上が森林で覆われており、自然に恵まれた土地として有名です。昔の県名である「紀伊国(きのくに)」は、「木の国」という意味で、森林資源の豊かな国や木材を産出する国という意味が込められていたそうです。
新宮市はその中でも江戸時代から林業が盛んで、品質の高い「熊野材」として知られる木材を多く供給してきました。新宮市の昔の林業の特徴として、「水運」があります。
今は道路が整備されているため、木材はトラックで運ばれますが、かつては一級河川である熊野川を利用して木材を新宮市まで運んでいました。木材をいかだの形にして上に乗った「筏師(いかだし)」と呼ばれる職人がいかだを操縦し川を下りました。命がけの仕事でしたが、その分稼ぎもよく当時の花形仕事だったそうです。
現在は和歌山県北山村で「観光いかだ下り」として体験することができ、観光客に人気のアクティビティとなっています。昔の林業に思いを馳せながら熊野川を下るいかだ下り、和歌山県に来られた際は、是非、体験してみてください!